17年に1度程度しか起こらない「金環皆既日食」が、2023年4月20日、インド洋から太平洋にかけて観測されました。日本でも、関東南部から九州南部を結んだラインの南側で、太陽の一部が欠けた部分日食を見ることができました。次の皆既日食を日本で見ることができるのはいつなのでしょうか。
皆既日食とは?日本で観測できる頻度は?
日食は、皆既日食、金環日食、部分日食の3種類に大きく分けられます。地球上の見る場所によって、太陽が完全に月に隠れる「皆既日食」と、太陽が指輪のような光の輪のように見える「金環日食」が、起こる場合があります。2023年4月20日は、この「金環皆既日食」が起こりました。海外に観測に行った方も多かったと思いますが、国内で次に見られるのはいつになるのか調べてみました。
皆既日食とはどのような現象か?
皆既日食とは、太陽と月と地球が直線上に並ぶときに起こる現象で、月が太陽を完全に覆い隠すことによって、日中でも暗闇が訪れる特別な現象です。
皆既日食は、太陽、月、地球の位置関係が特定の条件を満たしたときに起こります。月が太陽を覆い隠すためには、太陽と月が地球から見てほぼ同じ大きさに見える必要があります。この条件を満たす瞬間に皆既日食が起こります。
皆既日食は、地球上のどこかで年に2回ほど起こりますが、1か所で起こるのは100年に1度程度と非常に珍しい現象です。
日本での皆既日食の観測可能な頻度と期間
日本での皆既日食の観測可能な頻度は、約100年間に1回程度です。具体的には、日本での前回の皆既日食は2009年7月22日に観測されましたが、次回の皆既日食は2126年になります。つまり、日本での皆既日食を観測することができる期間は、ほぼ100年間ということになります。
なお、部分日食や環形日食のような日食は、皆既日食よりも頻繁に起こるため、比較的容易に観測することができます。
日食、月食、日面経過といった現象がどこで見られるのか、時間や見え方などを調べることができる国立天文台のページがありました。
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日本での次の皆既日食の日付と場所は?
日本での次の皆既日食の予定日と観測可能な場所
日本で次に皆既日食が見られるのは、2035年9月2日になります。この日は、日本、中国などで皆既日食が観測される予定です。ただし、観測できる場所については、天候や観測環境などによって変化する可能性がありますので、事前に最新情報を確認することをおすすめします。
日本以外での皆既日食の予定日と観測可能な場所
次に日本以外で皆既日食が見られるのは、2023年10月14日に北アメリカ、中央アメリカ、南アメリカで観測されます。この日の皆既日食は、北極海上空から始まり、アメリカ合衆国中西部、メキシコ、中南米を横断し、南太平洋上で終わります。
皆既日食の見どころと観測方法
皆既日食は、天文学的な現象の中でも最も美しく、感動的なものの一つです。皆既日食を見るためには、晴れた空の下で、日食が起こる時間帯に観測地点にいる必要があります。
皆既日食の見所は、まず皆既日食が起こる瞬間です。月が太陽を完全に覆い隠した瞬間には、周囲が一瞬にして暗くなり、太陽の光がまるで火のように見えます。また、周囲の景色に神秘的な影響が現れ、幻想的な光景が広がります。
皆既日食の観測方法は、まず、直接太陽を見ることは危険であるため、必ず日食専用の眼鏡やフィルターを使用して、安全な方法で観測する必要があります。また、望遠鏡や双眼鏡などの観測器材を使用することで、より詳細な観測が可能になります。
また、皆既日食を見るためには、観測地点の選定も重要です。観測地点では、晴天の天候、周囲の明るさが少ない場所、太陽が高い位置にある場所、観測ポイントから日食が見える範囲などが重要な条件となります。
その次の皆既日食は、2024年4月8日に北アメリカで観測されます。この日の皆既日食は、メキシコ北部から始まり、アメリカ合衆国中西部、東海岸を横断し、カナダ東部で終わります。
また、2027年8月2日には、北極圏上空を通過する皆既日食がありますが、観測には船舶や特別な装置が必要となるため、一般的な観測は困難です。
まとめ
皆既日食は、自然現象の中でも特に美しく、神秘的なものです。ぜひ、この機会に皆既日食について学び、観測に挑戦してみてはいかがでしょうか。
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